2013年3月4日月曜日

SII電子辞書「生協モデル」DF-X900R、DF-X900B、受注開始。


■この季節になると、SII電子辞書「生協モデル」についての、過去のエントリーへのアクセスが増える。
具体的には、
ここ「電子辞書SL900X大量入荷!」(2008年10月7日火曜日)や、ここ「SL900Xの方が売れてる。」(2009年6月30日火曜日)。

電子辞書関係のエントリーはタグを作ってあるから、このブログの「電子辞書」のラベルから、時系列ですべてが見られるので、参考にして欲しい。

■ここはプライベートのブログなので、仕事に関わることは、基本的には書かない。
文体も、ほら、こんな調子で、お客様に対応していない。その点についてはご容赦いただきたい。

日工堂の関係では、そっちのホームページや、ブロク(ここや、ここ)や、最近ではFacebookのページがあるので、そちらで案内をするようにしている。

とはいえ、漏れ出す程度にはこうして書いている。
遊んでばかりはいませんよ、というささやかなアピールにもなっていると思う。

取扱商品へのアクセスが増えて、それが仕事につながっていくようであれば、引き続き、なんとなく仕事に関することも書いていこう。

■さて、電子辞書。

取り扱っているのは、習志野市の京成大久保にある、「日工堂」という店舗。
ここ自体は法人化していないので、出版社である「佐久書房」の一部門ということになる。

古くから日本大学生産工学部の門前で店を構えている「日工堂書店」の屋号を故あって受け継いで、現在は一般の書籍は取り扱わず、学生向けの教科書および教材の販売を続けている。

旧日工堂書店は、生産工学部が開校された当時からあり、2階に喫茶店があり、並びに食堂があり、学生や教職員、近隣のみなさんで、たいそう賑わったそうだ。

新「日工堂」が、大学生向け電子辞書の取り扱いを始めたのは、2008年の春から。

この年は、歴史ある日工堂書店の店舗が老朽化により使用ができなくなり、大久保商店街ゆうろーどの中に移転し、新装開店した年でもあった。

そして、学生向け電子辞書、SL900Xが発売された年でもあった。

■2008年モデルである、SL900X。
これは、過去のエントリにあるとおり、画期的な機種で、基本機能は一般量販店向けモデルのSR-S9000と対応していながらも、コンテンツに大きく差があり、人気を博した。

■2009年のSL901Xは、一般市販モデルSR-S9001と同じスペックで、価格面での魅力のみになった。
それでも、人気の商品で、在庫の残っていたSL900Xを更に値引き販売できることになり、結果としてそれが不足を補う形になった。

■そして、2010年のSL902X、一般量販店向けモデルだとSR-S9002からは、PCにつないで検索できるPASORAMAという新機能が加わった。

■2011年からは、理系モデルのSL903XRと文系(英語強化)モデルSL903XBといったように、ラインナップが2つに別れた。

一般量販店向けモデルだと、理系モデルのSR-S9003と、文系(英語強化モデル)のSR-S9003に対応する。
  
このモデルから、別売りのカードで1万円超で提供されていた「理化学辞典」が、理系モデルのコンテンツに加わったことで、再び、爆発的な人気を博すことになった。
 
2012年モデル、SL904XRと、SL903XBは、それぞれ、SR-G9003NH3SR-S9003NH3に対応する。

2011年モデル、2012年モデル、共に、理系モデルの在庫が4月末までもたず、文系モデルも6月には完売した。

メーカー在庫がなくなっても、多めに仕入れた店舗からの還流、つまり流通在庫があるのだが、それすらもなにも無くなった。

■さて、2013年。
 
通例だと、型番は、ひとつ増えて、SL-905XR、SL905XB、となるはずだが、DF-X900R、DF-X900Bである。
再び、900型番に戻ってきた。

アルファベットが異なるということは、大きな変更が加わったということ。
対応する量販店向け一般モデル名も、DF-X9000と、DF-X8000である。

具体的には、まず、SL900Xから好評を博し続けていた、モノクロ16階調液晶、からの決別である。

学生向けモデルの電子辞書は、SII(セイコーインスツル)だけでなく、他社からも発売されている。

カシオでは、いち早くカラー液晶を備え、キーボードの手前に小さなタッチパネルも備えた機種が登場していた。

なら、カラーが良いのか。
実は、そうでもない。

カラー液晶になるということは、バックライトを備えるということだ。
つまり、裏から照らさないと、表示が見えなくなる。
屋外や、窓際の明るい席だと、太陽光にバックライトが負けて見難くなってしまう。

AmazonのKindleの液晶を見た人はいるだろうか。
電子ペーパー、といわれるようなモノクロの液晶。
バックライトをもたずとも、非常に美しく、ピタッと停止した文字を表示する。
いままでの、SIIの電子辞書のモノクロ16階調液晶は「くっきリアル液晶」と銘打っていたとおり、それに類するとても見やすい表示を実現していた。

そもそも,バックライトが無いと表示が見えないような場所で辞書を引くときってあるだろうか。
真っ暗では辞書を引くべき文字が書かれた紙が読めない。
PCに表示された文字ならPCで調べるでしょ。

そしてもうひとつ、バッテリーの持続時間。
これが、徹底的に異なる。

自分もSL900Xを使用しているのだが、ほとんどバッテリーが減らない。
電子辞書は、必要なときにひょいと開いてまた閉じる。ながーく表示させ続けているものではないから、もともとケータイやパソコンのように、どんどんバッテリーが減ってしまうようなものではない。
そして、ACアダプタをつなぎっぱなしでないと安心できなかったり、毎晩必ず充電してやらないと、安心できなかったりするシロモノでは使いものにならない。
いつも、バッグの中に転がしといて、デスクサイドに備えておいて、必要なときにちょいと取り出して調べる、そういうものであって欲しい。
いままでのモノクロの液晶の電子辞書はそういった使い方にピッタリだった。

使用頻度が少なければ、1年くらい充電しなくても、使える。
そして、うっかり電池切れになったとしても、単四電池2本で駆動するのだ。

それでも、間に合わせ程度でなく、相当に長持ちする。

今回の新モデルは、カラー液晶に加えて、タッチパネルになったというが、単四電池での使用はできなくなった。
つまり電気消費量が上がったということだ。
もし、いままでの使用感を継続しているとするならば、より大きなバッテリーを積んでいることで重くなっていることだろう。

液晶以外でも色々変わった。
いままでのモデルで使えていた、充電器も、PC接続の別売りクレードルも、コンテンツカードも、共通には使えない。

そもそも、今回からOSとしてAndroidを使っていて、無線LANにも対応しているとのこと。
もちろん、利用者がアプリをインストールするなどの機能は隠されているが、ハックしてやろう、という話題がネットでやりとりされている。

■ざっとであるが、いままでの取り扱いの経緯と、2008年からのモデルの変遷を解説した。

現在、その画期的新商品、DF-X900R、DF-X900Bは、現在、注文受付中である。

SL900Xのように、量販店向けモデルとは,収録されたコンテンツが異なる商品もあるが、ここ数年は、添付のガイドパンフレットのようなものに差があるかもしれないけれど、電子辞書本体は同じものと考えて良い。
それでも、人気になるのは、学生向けの特別価格であるから。そして、メーカー保証1年間に加えて、在学中の4年保証である。

価格の目安としては、一般量販向け商品が、発売から丸一年を経て、実売価格が徐々に下がり、下がりきったあたりの価格で、最初から発売されるという感じだ。 

中級機種の価格で上級機種が買える、と、言い換えることもできる。
毎年、新モデルが出ているが、それは、内容が陳腐化するからではないから、一度購入すれば、それこそ、一生、というか社会人になってもずっと使い続けられる。
いいものを買っておくに越したことがない。

■最後に、毎年新モデルが発売されるが、陳腐化するものでないとするならば、今年のモデルでなくても良いではないか、ということも言える。

残念ながら、2010〜2012年モデルは入手不可能だが、それ以前の、SL900X、SL901X、SL902Xは、現在も入手可能だ。

なお、さらに以前のモデルも、日工堂で取り扱っている。

正直、すごく安い。
機能は、十分だし、見やすい液晶も、打ちやすいキーボードも、現在同程度の価格で購入できる新製品よりも使いやすいのは確かだ。

残念ながら、これら商品については、インターネットで学生や教職員以外に向けて価格を宣伝することができないが、購入を希望される方は、日工堂までメールや電話、FAXで問い合わせて欲しい。

http://www.nikkodo.biz

なお、新春の機種については、前述のとおり、発売開始後ほんの1ヶ月程度で完売してしまうので、発売前の予約をお勧めする。
また、旧機種についても、いつでも手に入ると安心してはいられないようなので、これもまた欲しい機種は少しでも早く確保しておいた方が良い。
まずは、日工堂へ。どうぞ。

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